吃音とストレス|子どものストレスが
吃音を悪化させる?原因と対処法
監修:言語聴覚士監修 / 読了時間:約5分
「入学してから急にどもりがひどくなった」「弟が生まれてから吃音が増えた気がする」——そう感じる保護者の方は少なくありません。吃音とストレスの関係を整理します。
ストレスは吃音の「原因」ではない
重要な前提として、ストレスや緊張が吃音を「作る」わけではありません。吃音は脳と発話のネットワークに関わる発達的な特性です。
ただし、ストレスや疲労・興奮はもともとある吃音を表面に出やすくするトリガーになります。「増えた」と感じるのは、吃音が増えたのではなく出現頻度が上がっているイメージです。
吃音が増えやすい場面・状況
小学校入学・転校
新しい環境と人間関係への適応で緊張が高まる。4〜6月に増えるケースが多い。
弟・妹の誕生
親の注目が分散することへの不安や、早く話そうとする焦りが影響することがある。
授業での発表・音読
みんなに見られる状況は緊張を高める。吃音が最も出やすい場面のひとつ。
電話・初対面の人
相手の顔が見えない、または慣れていない相手との会話で増えやすい。
疲れているとき
睡眠不足や体調不良のときは吃音が増える。十分な睡眠が大切。
「吃音に波がある」のはなぜ?
吃音の大きな特徴のひとつが「波がある」こと。昨日はスラスラ話せていたのに今日は増えた、ということが頻繁に起こります。
増えやすいとき:疲れている、興奮している、慣れない環境・人、急いでいる、怒られた後
減りやすいとき:リラックスしている、ひとり言、歌、慣れた相手との会話、集中しているとき
家庭でできるストレス軽減法
「ゆっくり話して」は言わない
子どもにプレッシャーを与え、話すことへの不安を強める逆効果になります。
話を最後まで聞く
途中で言葉を補ったり、先を言ってしまわずに待つ。これだけで子どもの緊張が下がります。
安心できる時間を作る
1日10〜15分、子どもと1対1でゆっくり話せる時間を設ける。
環境変化後は様子見
入学や転校後に増えた場合、まず2〜3ヶ月様子を見る。多くは自然に落ち着きます。
よくある質問
Q. ストレスで吃音は悪化しますか?
はい、ストレスや疲労、緊張は吃音を一時的に増やすことがあります。ただし「ストレスが吃音の原因」ではなく、もともとある吃音が表面に出やすくなるイメージです。入学・引越し・兄弟の誕生などの環境変化後に吃音が増えることはよくあります。
Q. 吃音に波があるのはなぜですか?
吃音は「波がある」のが特徴です。疲れているとき、興奮しているとき、慣れない場所や人と話すときに増え、リラックスしているときや慣れた相手との会話では減ります。これは神経系の働きによるもので、性格や育て方のせいではありません。
Q. どんな環境変化で吃音が増えますか?
小学校入学、転校・引越し、弟や妹の誕生、親の仕事復帰、習い事の開始などが代表的です。これらは子どもにとって大きな環境変化で、一時的に吃音が増えることがありますが、環境に慣れると落ち着くケースがほとんどです。