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吃音の絵本・本のおすすめ
子どもに、そして親に。

吃音のある子どもは、日常で「自分と同じ話し方の人」に出会うことがほとんどありません。だからこそ、本の中での出会いには特別な力があります。この記事では、子どもが読みたい絵本と、保護者が正しい知識を得られる本を、選んだ理由とともに紹介します。

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✍️ この記事について

Yueru編集部

吃音当事者が運営する、吃音のある子ども向け会話練習アプリ「Yueru(ゆえる)」の編集チームが、自身の経験と公開研究をもとに執筆しています。吃音コラム一覧 →

01子どもと読みたい絵本

絵本・小学生から

ぼくは川のように話す

ジョーダン・スコット 文 / シドニー・スミス 絵 / 原田勝 訳(偕成社)

吃音のある詩人ジョーダン・スコットの実体験から生まれた絵本。学校で言葉が出ずにうつむく少年に、父親は川を見せて「おまえは川のように話すんだ」と伝えます。吃音を「直すべき欠点」ではなく自分の一部として描いた、世界中で読まれている一冊。美しい絵も含めて、まず最初にすすめたい絵本です。

絵本・幼児から

どもるどだっく

高山なおみ 文 / 中野真典 絵(ブロンズ新社)

料理家・文筆家の高山なおみさんが、自身の子ども時代の「どもる感覚」を言葉と絵にした絵本。説明や教訓ではなく、どもる体の内側の感覚そのものが描かれているのが唯一無二です。「わかってもらえた」という感覚を持つ子が多い一冊。

小説・高学年〜大人

きよしこ

重松清(新潮文庫)

吃音のある少年・きよしの成長を描いた連作短編。著者の重松清さん自身が吃音当事者で、言いたい言葉を言い換えながら生きる感覚の描写は当事者の共感を呼び続けています。高学年〜中学生の本人にも、保護者にも。読み継がれてきた定番です。

絵本を渡すときは「あなたのための本」と構えず、いつもの読み聞かせに自然に混ぜるのがおすすめです。 子どもが何かに気づいても、気づかなくても、その本が本棚にあること自体に意味があります。

02保護者が読みたい本

保護者向け・最初の一冊

子どもの吃音 ママ応援BOOK

菊池良和(学苑社)

自身も吃音当事者である小児科医・菊池良和先生による保護者向け入門書。「親のせいではない」という科学的事実から、年齢別の対応、学校への伝え方まで、必要な知識がやさしい言葉でまとまっています。吃音の子の保護者が最初に読む一冊として最も広くすすめられている本です。

保護者・当事者向け

ボクは吃音ドクターです。

菊池良和(毎日新聞出版)

吃音のある少年が、いじめや恋愛、医学部受験を経て「吃音を診る医師」になるまでの自伝。当事者の人生のリアルがわかり、「吃音があっても道は拓ける」という実例として、保護者の不安をやわらげてくれます。

03本の選び方・使い方のコツ

「治す本」より「わかる本」を選ぶ

子ども向けには、吃音を直す方法ではなく「自分だけじゃない」と思える物語を。治すことを目的にした本は本人にプレッシャーを与えることがあります。

親が先に読んでおく

内容を知っていれば、子どもが何か聞いてきたときに落ち着いて応えられます。

感想を求めない

「どうだった?」「あなたと同じだね」は不要です。読んだ事実だけで届いています。

図書館を活用する

ここで紹介した本の多くは公共図書館に所蔵されています。まず借りて、子どもに合いそうなら手元に置く、で十分です。

※ 書誌情報は2026年6月時点のものです。版元・訳者等は購入時にご確認ください。

よくある質問

吃音の絵本は何のために読むのですか?

最大の目的は「自分だけじゃない」と知ることです。吃音のある子どもは、同じ話し方をする人に出会う機会がほとんどありません。絵本の中に自分と同じ話し方の主人公を見つける体験は、孤独感を減らし、吃音について親子で話すきっかけになります。

絵本を読むとき、吃音の話を無理に振らない方がいいですか?

はい。「ほら、あなたと同じだね」と教育的に結びつけるより、ただ一緒に読んで、子どもが何か言いたくなったら聞く、くらいの距離感がおすすめです。子どもが反応しなくても、心の中には残ります。

本人が吃音の本を嫌がる場合は?

無理に読ませないでください。自分の吃音を直視したくない時期は誰にでもあります。本棚にそっと置いておき、本人が手に取るのを待つ。それだけで十分です。保護者向けの本を親が読んで、関わり方が変わることの方が先に効きます。

音読の練習に絵本は使えますか?

使えます。特に親子で声を合わせて読む「ユニゾン読み」は、吃音が出にくくなることが知られている方法で、好きな絵本で楽しくできます。一人読みを強制せず、「一緒に読もう」から始めるのがコツです。

読んだあとは、声に出す練習を。

絵本で「自分だけじゃない」と知ったら、次は「言えた」の体験を。Yueruは吃音のある小学生のための無料練習アプリです。台本つきの会話練習を毎日5分、絵本の読み聞かせと同じ親子の習慣にできます。

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